師匠!!

『SF魂』小松左京
SF魂 (新潮新書)

復活の日』『果てしなき流れの果に』『継ぐのは誰か?』―三十一歳でデビューするや、矢継ぎ早に大作を発表し、『日本沈没』でベストセラー作家となった日本SF界の草分け的存在。高橋和巳と酒を酌み交わした文学青年が、SFに見た「大いなる可能性」とは何か。今なお輝きを失わない作品群は、どのような着想で生まれたのか。そして、意外に知られていない放送作家ルポライター、批評家としての顔―。日本にSFを根付かせた“巨匠”が語る、波瀾万丈のSF半生記。 

いや、とても楽しい本でした。

小松左京と言えばSF小説界の巨匠ですが、『日本沈没』で有名。まあ今密かに読んでるけど。
でも気がついたら私は(ずっと前にも)彼の著作である『復活の日』『果てしなき流れの果てに』
は読んでいたんですね。
小松左京だから読んでいたというよりはただSFとして話に惹かれて読んでいたのだけれども、
復活の日は地球人類が滅亡してしまう過程が酷明かつリアリティ溢れる描写で書かれている(滅びる間際のラジオでの演説が感動)
し、『果てしなき流れの果てに』はホント「果てしなかった」。マンガとしてはたまにありますけどね、「トップを狙え」で500万年後に還ってくるとかいう話もあったけど、やっぱりマンガと小説は違うわ。小説の方が想像力を刺激される分だけ結局自分の話として感情移入できるんだなぁ、と思うことよ。


で、氏の半生を追い、その考えを読むにつけ私の第6番目の師匠に決定
(第1師匠の志村けんは中々譲れません。勘弁してください。)

  • 終戦直後から「学際的」という考えに至っていた
  • そしてその考えを表現する場としてSFを選び、
  • SFというジャンルを開拓し続けた事、
  • そしてその中で「人はどこから来て、どこにいくのか?」という全ての学問の根源的な問いを探求してきたこと・・・

まさしく師匠と呼ぶだけの人であります。

ということでしばらく小松左京先生を読み続けます。とりあえず短編集一本読んで、あとは日本沈没、それからアパッチ族かな。入手できればいいのだけど・・・