子供に背中を見せれる大人に

授業の復権 (新潮新書)

本の中で気になったことその2。

要は、教育を取り巻く大人達の現状なんだよね。そういう意味では、この国の様々な問題の根幹って結局教育が、というか教育を支えている大人達が悪いのではないかと思いました。いろいろな社会問題を教育に帰属させてしまうのは、一種の思考停止なんで格好悪いなと思っていたのでもう一歩斬り込んでみました。研究室の斬り込み隊長ですから。

日教組vs文部省という構図がちょっと前までは教育の現場で戦われていたとの事、具体的な戦場は「君が代」問題(他にもあるらしいけど)。
率直に言って教育を受ける立場からするとズレてる気が明らかにするのですが、(ズレていないところは強制って部分くらい)ともかくこの戦いが教育現場を混乱させていたようです。
で、日教組はなんかよー知りませんが、敗北したようで文部省の一頭政治となるわけですが、これも「ゆとり教育」とか言っているから目も当てられない。「ゆとり教育」そのものの意義はわからんでもないのですが、じゃあそのゆとりで何をするの、ってところがない。


まあどんな政策をしようが論争をしようが、教育問題に関してはある重大な問題が現実として立ち塞がっています。学力低下という問題です。これを引き起こした原因は複数あるにしても、文部省にその一端がある事は否定できない。学力低下だけでなく、引き篭もりや未成年の殺人という問題に関しても、これらの当事者の主要な居場所が学校であるということについても同様。この本の作者が述べているように、アメリカや中国などの大国と違って、日本で資源と言えばつまるところ人的資源しかない。そんな状況でこの学力低下ってやばいんじゃないの?

何をどう転んでも文部省が悪いんです。と言い切るのは簡単ですけど、もっとひっくるめて大人って奴が悪いんだろうなって気がしてくる。
僕に子供はいないです。そしてこれからもいないんだろうな(ここら辺が笑いを取っているところ)と思っていますが、常々「子供に背中を見せられる大人でありたい」と思っています。
でも、先日トイレで小便を待っていたら、子供(小4)に割り込まれて、即座に「それは割り込みだよ」と言えなくて、夏・・・