『仮面ライダーファイズ正伝-異形の花々』井上敏樹

仮面ライダーファイズ正伝-異形の花々- (Magazine Novels Special)

ちょっと振り返るのも早いのですが昨年は最悪の年でした。

フラレたのは最悪の内3割を占めていますが、のこり7割は4割がガンダムSEED、3割が555という内訳になっています。555に関しては途中までの展開(人対オルフェノク)が傑作級でありながら、それに何の結論もつけずに王を倒してワーでした。ガンダムSEEDもほぼ同罪です。しかし、ガンダムSEEDに関しては性懲りもなく設定を変えずに婦女子向けの『ガンダムSEED DISTINY』が始まりましたが、敢えて言おう、カスだと思います。観たくないですね。ガンダムはもちろん好きですが、婦女子向けの美形なだけの薄っぺらいキャラクター、哲学も設計思想も微塵も感じられないMSをわざわざ観る価値があるとは思っていません。ああ、SEEDDISTINYの愚痴になっちゃった。


そんな状況で幸いにも555に関しては名誉挽回というかまとまりをつける機会がこのような形で与えられたので、ケリを着けるべく読んでみました。
小説家ではなく脚本家が書いたので小説としての出来はとてもじゃないが見れたものではありません、がケリを着けるという目的はかろうじて果たされたと思います。人対オルフェノクというテーマは書かれなかったけど、555主要キャラクターの6人の気持ち、その後が綺麗な形にまとめられていて、やっと555という物語に終焉を与えることが(私の中で)できたように思います。
特に結花、啓太郎ラインは泣けるレベルが高いです。テレビ版でも感動したからなぁ。