『運動神経の科学』小林寛道 講談社現代新書

運動神経の科学 (講談社現代新書)
デビルマンの(いろいろな意味でも)興奮はさておき、というかなかった事にしようかなと考えていますが、また通常通り最近読んだ本の感想に戻ります。


さて、「運動神経がいい」とは子供の頃ならずとも今でも言われていますが、当然体の器官に「運動神経」と言うものが存在しているわけではありません。じゃあ運動神経って何なんだと思ってしまったのがこの本の始まりです。


この本は、脳や神経の伝達、そして筋肉の動きを総合して「運動神経機構」と定義し、その運動神経機構を向上させる方法を科学的かつ実践的に述べています。重要なのは脳が持っている動作のイメージ(この本では幾何学的な形)を明確にイメージすると述べています。この点、武道が「形」に拘っているのが思い起こされます。例えば走るという動作にしても合理的な動作イメージを脳内に形成しそれに基づいて体を動かせば走るのが速くなるということです。

とは言っても、動作イメージを形成するのも中々大変です。そこで、この本の作者はトレーニングマシンを独自に開発しました。このトレーニングマシンの紹介が本の3割を占めているのですが、説明を見る限りではなるほどと思わせてくれます。


さて、私の信条として「ナンバ歩き」を実践して(いるつもり)いますが、今まで腰の動きのイメージが不充分だったのですがこの本を読んで腰の後ろにある大腰筋ちうものああり、脊柱起立筋と並んで体幹部を支える筋肉であることを知りました。なので大腰筋を意識して歩くようにしました(まあ初めての日は早速筋肉痛になりましたが)。

いろいろと説得力のある事が書いていましたが、このように役に立つ事がかかれていたので私には満足でした。