久しぶりに満足

長い腕 (角川文庫)

ゲーム制作会社で働く汐路は、同僚がビルから転落死する瞬間を目撃する。衝撃を受ける彼女に、故郷・早瀬で暮らす姉から電話が入る。故郷の中学で女学生が同級生を猟銃で射殺するという事件が起きたのだ。汐路は同僚と女学生が同一のキャラクターグッズを身に着けていたことに気づき、故郷に戻って事件の調査を始めるのだが…。現代社会の「歪み」を描き切った衝撃のミステリ!第二十一回横溝正史ミステリ大賞受賞作。 

ところが、空振りが続いた後、見事打ちましたよ。

いやいや、ずいぶん力のある新人さんが出てきましたなぁ。語り口といい、ストーリーといい、なかなかの完成度です。

筋立てはちょっとネットの多めな『黒い家』っぽいんだけどね、『黒い家』と似ているとは言え、ちゃんとこれはこれで独自の世界を構築しています。

ただ、どうかと思ったのが
必死でヒロインが謎を解いてるのにクライマックスで男二人がそれをかっさらったところかな