武士道第2回 起源

『武士道』著:新渡戸稲造 訳:奈良本辰也
武士道―人に勝ち、自分に克つ強靭な精神力を鍛える   知的生きかた文庫
『いま新渡戸稲造『武士道』を読む』志村忠夫
いま新渡戸稲造「武士道」を読む―サムライは何を学び、どう己を磨いたか (知的生きかた文庫)

<第2章 武士道の起源>

お待たせしました。早くもいい感じに後悔してきたこのシリーズなんですけど・・・


そもそも武士道はどこから生まれたのか、何を起源とするのかということですが、新渡戸”五千円札”稲造氏は仏教(特に禅)、神道孔子がその源にあると考察しています。

仏教は武士道に、運命に対する安らかな信頼の感覚、不可避なもの(死)への静かな服従、危険や災難を目前にしたときの禁欲的な平静さ、生への侮蔑、死への親近感などをもたらした。
主君に対する忠誠、先祖への崇敬、更に孝心などが神道の教義によって教えられた

仏教・神道に関してはこのように述べています。とは言っても、何が仏教で何が神道とかいう区切りはあまり生産的でないので議論しませんが。


それよりも武士道で有名な言葉の多くは孔子から来ています。
「義・・・ではないでしょうか?」とか。(真田幸村戦国無双』)

あとは里見八犬伝。こっちのほうを先に取り上げればよかったのに・・・俺のゲームオタク!!!


とはいえ、結局それそのものは古来からあった仏教・神道に基づく事は間違いないと思いますけどね。
ただ、個人的に孔子は「知」であると考えている(仏教・神道は宗教)ので、武士道がまた知の体系に組み込れたということはありそう。武士道論、武士道学。

してみると、今更ながら知識を体系付ける事の重要性には驚かされますな。