LOTRとの比較

ナルニア国物語 ライオンと魔女
大抵のファンタジーの区別もつかない愚民共は、ナルニア指輪物語を比較して語るでしょう。まあ、しょうがないと思いますどっちもファンタジー映画で括ってるし・・・
ただ、プロに言わせればこれはイチローと中田をスポーツ選手だと言っているようなものでなんら意味の無い括りです。ハードゲイ小西真奈美タンを「芸能人」で括っているようなもの。虎とカピバラを「動物」で括っているようなもの。


というわけで、中田とイチローの区別もつかない人達に向けて両者の解説をしたいと思います。あー、やれやれ。

  • コンセプトの違い

シンプル。指輪物語は大人向けあるいは大人も楽しめるもの、ナルニアはれっきとした児童文学です。だからナルニアには指輪にあったような悲惨な描写、シチュエーションはありません。もちろん指輪は面白いけど。

  • 描写の違い

指輪物語(原本)は中つ国という精緻な世界の物語なので世界の描写が非常に細かいです。一方ナルニアは読者(子供)の想像力に任せ、描写は少なめです。これは映画というメディアを作るうえでは大きな違いになります。

  • 登場人物の違い

指輪物語ではフロドを始めとして基本的に大人が活躍しています。せいぜい青年って程度。しかしナルニア(今回の「ライオンと魔女」だが」)は子供たち4人が主人公です。大人たちの視点で描かれた物語と子供たちの視点で描かれた物語が同じだなんて一体お前は何を考えているんだ!?

という、物語の構造からして大いに違っているわけで、中身の違いを挙げたらキリがないです。


しかし、それでもこの両者にはやっぱり共通の魂があるのは確かです。未知の世界での冒険・試練と悪意を持つ者との戦い・勝利というテーマが一緒だからこそ、同じように私の魂に響く物語になっています。