まだまだ続くよ〜

さて、前回「プロデューサー交代劇」について解説しました。これによって、『響鬼』の物語の性質は大きく変わってきます。交代前は細かい描写と日常的感覚がメインだったのですが、交代後は細かい描写よりもバトルや個性的なキャラクターに重点が置かれるようになりました。
特にその象徴がディスクアニマルです。交代前は個性的で感情を持ち、細やかな描写をするディスクアニマル(ていうか端的に言うとカワイイ)が交代後はアームド響鬼に材料くらいにしか見せ場がなくなってしまいました。代わってアームド響鬼が出てきて敵を一刀両断する、というか太鼓は?となりました。

さて、個人的な感想に入っていきますが交代劇云々もぬべなるかなとは思っています。何故ならば、記号論的には私にとって仮面ライダーは「仮面・バイク・キック・『変身!』・人間でない」なので、残念ながら響鬼はこのうち「人間でない」くらいしか満たしていません。もちろん、これを作品の評価に直結させるかは別ではあるものの、仮面ライダーを観ている気はしていなかったのは事実です。(http://d.hatena.ne.jp/rx78g/20050227)ただ、作品としての完成度は高かったため、仮面ライダーではなくNHK朝の連ドラを観ている気でした。


問題は「いい大人受けしても子供受けはしていない」というところにあるでしょう。ぶっちゃけ「太鼓ぉ〜?」というのが感想でしたし、今でも実はあまり変わっていません。太鼓だとどうしても一撃必殺にならないところが興奮できないんだろうと。ついでにトランペットとギターだって、興奮はできません。まあこの点は『仮面ライダー』の主要ターゲットである子供にしても同じだろう。

そうすると、次回の仮面ライダーカブトの話に言及せざるを得ません。揺り戻しにも程があるというまでの原点回帰っぷりが(まだ話始まってないけど)想像できます。問題は戻りすぎてみんな飽きているのではってくらいです。