(´_ゝ`)フーン

『99%の誘拐』岡嶋二人
99%の誘拐 (講談社文庫)

えーと、「この文庫がすごい!」の2005年版第1位だったので読みました。以前ここで紹介した「ダレカガナカニイル・・・」と同じ作者のようです。(http://d.hatena.ne.jp/rx78g/20040925と同じ作者の本です)

時は1988年くらい(少なくとも本作品の発表が1988)。自分が誘拐された復讐にハイテク機器を使って完璧な誘拐をやらかす話です。

えーと、今読むと面白くなかったです。なぜならハイテク機器がハイテクになっていないから。




(以下ネタバレあり)
ネットゲーム 
誘拐するために、犯人はターゲットがパソコン通信が趣味である事を利用し、パソコン通信上のゲームに誘い、その景品を渡すと称しておびき寄せ、別荘に閉じ込めます。 
 しかし、ゲームとは言っても今のFF等のように大規模で皆が接続してモンスターを倒すとかではなく、アドベンチャーゲームです。今風に言うとそれがネットゲームにアップされていてクリアすると、作者にメールが送られるとかそんな仕組み。今だったらこんな事しなくてもRMTとかオークションの商品引渡しとかでいくらでもおびき寄せられるからありえなーい。ゲームさせなくても、個人(中学生ですけど)が携帯を持ち、メールなぞいくらでもできるからいくらでもやりようがある。怖い時代ですね


音響カプラー 
犯人は遠隔で犯罪を行うためにパソコン通信を利用しますが、接続のための機器としてこれを使用。
 もまいらしらんだろ。音響カプラーって言うのは、モデムの前だ前。電話に接続して、電話から発する音にデジタル信号を変換する装置です。私が以前見た音響カプラーは電話の受話器をそのまま置きました。
 今だったら携帯で一発ですね。


フロッピーディスク及びデータの消去
犯人は身代金受け渡しの指示を出すために使いますが・・・
DVDとかメモリースティックでいいじゃん。



ハイテクな所を除けばストーリーはありきたりだし展開も一直線だし、好みもあるけど余りにも文章に愛想がないので、読みづらくはないがのめりこめない。ってえのが個人的なダメ出しかな。

ホントにこの文庫すごいのか?