私の体には108匹の魑魅魍魎が蠢いています

妖怪文藝〈巻之参〉魑魅魍魎列島 小学館文庫
『魑魅魍魎列島』東雅夫

私の趣味の一つは妖怪です。

妖怪を信じますかとかいうナンセンスな話は置いておいて(いるに決まってるだろ)、「妖怪」によって(法律とはまた別に)地域社会のルール・マナーが守られていたという論旨は今更改めて述べるまでもない。『絶薬』で過去掲載された水木しげる御大との記事を探したが見つからずorz

まあ時々スサミ期(この言葉も久しぶりに使ったな)に入ると結局頼るべきは「自分」と「目に見えないものとの繋がり」になるのが過去5回位のスサミ期であったところ。


というわけで、古今東西の民話や小説から妖怪に関する話を抜き出したこの本を読んで癒されようとしたけど中々癒されなかった。妖怪は好きだが、ちょっと違うらしい。

泉鏡花小松左京などホントにいろいろな作家の作品が「妖怪」をテーマに一同に並べられているのは非常に面白かったんだけどね。特に小松左京の話は傑作だった。日本列島が実は大ナマズの上にあったという設定で、起こされた大ナマズが泳ぎだし、途中排泄物の北海道と髭の沖縄を置いて世界一周し、最後はベーリング海峡に落ち着くってあたり、むちゃくちゃですがな。

あとは、南の河童から北の河童への手紙とか、色々楽しかったんだけどまた河童など妖怪に対する思いも含めて次回