三十六計逃げるに如かず

博学な読者の皆様はご存知のとおり、「三十六計逃げるに如かず」という言葉は当然、その基となった書物があります。1500年程前の中国の『南斉書』という書物に「三十六策」という言葉が出ています。ここから来たとされていますが、いずれにしろ「三十六計」という言葉は古代中国の戦国時代から引用された言葉として、今もなお使われています。

というわけで、『兵法三十六計』守屋洋 三笠書房です。

守屋先生は(あれ?今でも京都大学なのかな?ああ、都立大か。)、中国古書、特に兵法書の解説を多く書かれ、私もよくお会いしますが(しません)兵法の生まれた中国の戦国時代と太平洋戦争など現代に近い戦争の比較が見事で、生きるためのバイブル(言い過ぎ)として利用させてもらっています。

今回の内容も、『三十六計』という書物のついて、古今東西の戦争を参照しつつ、解説しています。まあ、物語でもなければ画一したポリシーによってかかれたものでもないので解説はしにくいのですが、それぞれの章で書かれていることは当たり前と聞き流してしまうこともできるのですが、戦略の妙を噛み締めながら熟読すれば人生を豊かなものに出来るかもしれません。

ちなみに、私は噛み締めながら読んでいますが、少しも人生は豊かになっていません。これは何ですか?僕はもう死んだ方がいいってことですか?

まっすぐな白い道はさみしいってことですか?(種田山頭火