ドラマ化しねぇかなぁ・・・NHKあたりで
お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。 寝込んでばかりのぼっちゃんが、えっ、今日はお代わり食べるって? すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、 それとも…(「茶巾たまご」)、 世の中には取り返せないものがある(「ねこのばば」)、 コワモテ佐助の真実の心(「産土」)ほか全五篇。 若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理帖。シリーズ第三弾。
「しゃばけ」「ぬしさまへ」に続く、長崎は薬種問屋の若だんな一太郎と妖シリーズの三作目。
先日の西澤と違って話が少しづつ進んでいくのがこっちの特徴かな。
前作で兄発見に加えて、手代の犬神のエピソードがあったし。
それより評価したいのは、江戸の風俗に基づいてリアリティなキャラクターを動かしながら、さりげなく現代社会も背景にしているところ。
「都合が悪いから殺してしまった」的な少年犯罪におけるよくあるパターンの問題をつついてくる(「茶巾たまご」)あたり、構成力が高いなぁと思ってみた。