風林火山の続きを述べよ

孫子の読み方』山本七平
「孫子」の読み方 (日経ビジネス人文庫)

というわけで、平和な世の中で使うわけもない兵法をひたすら学ぶ事晴耕雨読なわけですが。わけわからん

前回の曹操注解よりはずっと面白く読めました。これは、この本を書いた山本七平という方が実際に戦争を体験しており、その体験に基づいて解説を加えている部分が多かったため、孫子解説本の中ではピカイチのリアリティ(生々しさとも言う)を維持できたためでしょう。

もちろん、リアル戦争体験だけではなく戦国時代についても詳しい洞察を重ねており、非常に玄人向けの孫子本となっていました。特に古典に関する意義が私の考え方を非常にマッチしてます。

個人の体験などたかが知れたもの。私などは大正生まれで、大正自由主義時代、昭和軍国主義時代、軍隊、戦場、餓死状態、収容所、戦犯容疑者、闇市、焼け跡、長期の闘病生活などなどから経済成長時代、さらに現代まであらゆることを体験し、最も体験豊富な世代だろうけれども、やはり一個人の生涯の体験はたかが知れている。その点、古典を読めば、何千年かの人間の体験を追体験して自己のうちに自己の体験として加える事が出来る。

ということで、孫子のみならず多く古典を読むことによって豊かな人生を送ることができます。ただ、彼女ができるできないは全く関係ないから気をつけてください。特に俺。