『ヴァン・ヘルシンク』

(日曜3点セットのレポートはまた明日)

えー、またしても長生きはするもんですね。いい映画を見ました。というわけで、『ヴァン・ヘルシンク』です。

西洋モンスター3点セット、つまり吸血鬼、狼男、フランケンシュタイン(の怪物。これが正式名称)が大暴れする映画です。ちなみにおまけとしてハイド氏がついてくるのは秘密ですが。更に注釈入れるとこの3点セットって、絶対藤子不二夫氏が『怪物くん』で有名にしたんだよなぁ。

CGじゃんという冷めたことは言わないのですが、どの怪物も申し分なく描写されており、とっても見応えのある映画でした。吸血鬼は空を飛んで血を吸い、おまけに美女ですからね。美女!狼男はその凶暴性・獣性が如何なく描写されていましたし、ファンタジー考証的にも概ねケチをつけるところはありません。こんなことでケチをつけるケツの穴の小さい人間でもないつもりですが。

特に、CMでも有名な空飛ぶ吸血鬼3人娘とヴァン・ヘルシンクの戦いはワクワクしました。あのシーンを見て「対アンデッド用自動連射クロスボウ」を欲しくならなかったら嘘ですね。嘘。あと、終盤のドラキュラの幼生数千匹の巣立ちシーンはムリムリ感があり、後半の仮面舞踏会の絢爛さと一変した吸血鬼の宴っぷりは最高です。

とにかく、何と言っても人間を遥かに超越した能力を持つ吸血鬼とヴァン・ヘルシンクの戦闘シーンはどれをとっても興奮ものでした。滾りますよ、血が。血が。血が。ああ、先に言っておきますけど十字架とか朝日なんて言う手垢にまみれた武器で倒しませんから。そこはこれから見る人は楽しみにしてください。


キング・アーサーの時はランスロット格好いいで終わりかよ!とかツッコミを入れましたが、今回のヴァン・ヘルシンク扮するヒュー・ジャックマンが素晴らしかったです。ちょっと気持ちわかりましたね。ちなみにどっかで見たと思ったら『X-MEN』のウルヴァリンでした。つくづく、「獣としての本性を持ち、それによって最凶の戦闘力を発揮するも人との狭間で悩み苦しむ」が似合いますね。ベルセルクが似合うよ。
そんな彼の武器もクロスボウに始まり、銀の杭、回転カッター、二挺拳銃と実にマニア向けの代物ばかりです。

というわけで、期待通りの面白さでした。
あ、ちなみに途中2回ほど心臓が止まりかけるシーンがあったので気をつけてください。